
顧客体験の調査とUI/UXデザイン
UI/UX Design
Time frame: 12 weeks
Team members: Jorge Martínez Arana, Nigencia James, Smrti Ganesan
Role: UI/UX Designer
Skills: Research, Scenario, Journey Map, Wireframe, Prototyping, UX/UI Design
How Might We
どうすればポストパンデミック時代に、デジタルの効率化を追求しながら、新たな顧客ロイヤリティを獲得することができるだろうか。
Summary
目的:スターバックスの顧客体験の見直しとUX改善
期間:3ヶ月
体制:4名
役職:UXデザイナー
担当業務:リサーチ、コンセプト設計、体験設計、プロトタイプ制作、UI設計
Challenge
パンデミック後のライフスタイル変化に対応したスターバックス体験が必要
パンデミック以前、スターバックスは、自宅やオフィスから離れた場所で人々が集まり、時間を過ごす「サードプレイス」として知られていました。パンデミックの間、人々は屋内にとどまり、他者との交流から遠ざかっていました。スターバックスもデジタルチャネルに重点を移し、アプリ利用を推進しました。デジタル利用の拡大により利便性は向上した一方で、スターバックスがこれまで提供してきた体験価値に変化が生じていました。
Solution
顧客サービスを重視したアプリ体験と、ユーザーの目的に沿ったパーソナライゼーション
バリスタの情報を伝えることで、顧客ロイヤルティや、ユーザーと店舗の交流を向上させます。またユーザーに合わせたメニューなどカスタマーエクスペリエンスを向上させます。
Research
デジタル及び店舗サービスの調査
スターバックスのサービスに関する一次調査および二次調査を行いました。デスクリサーチから、アプリのヒューリスティック評価、インタビュー、店頭観察、アンケート調査まで、さまざまな調査を行いました。
リサーチゴール
- スターバックスを利用するユーザーの動機を理解する
- アプリや店舗でのユーザーの行動を把握する
- スターバックスのカスタマーエクスペリエンスの問題点を評価する
01. 二次調査
まず、スターバックスの市場での位置づけ、ユーザー、競合他社、商品などを把握するためにデスクリサーチを行いました。



02. ユーザビリティテスト
ユーザビリティテストを行い、ユーザーのアプリの利用方法を観察し、インタビューをして、ユーザーにとって使いにくい点を調査しました。
トップ画面のコンテンツが、ユーザーの目的に沿っていない
“トップ画面にリワード情報やバナーがありますが、まずは注文をしたいです。“
メニューがわかりにくい
“メニューが見づらい。もっとシンプルにした方がいい。”
不慣れなユーザーへの配慮が足りない
“トップ画面の「店舗でスキャン」ボタンが、初めて使うのでよく分からない” “リワードとは何ですか?”

03. デプスインタビュー、ホームインタビュー、カードソーティング、アンケート
デプスインタビュー、自宅訪問、カードソーティングなどを通じて、ユーザーのコーヒー習慣、デジタルとリアルのスターバックス体験、スターバックスに対する印象などを調査しました。
お客様の多くは、コーヒーをピックアップする効率を求めていますが、仕事やくつろぎの場を求めている方も多いようです
“一日中家の中で仕事をしているので、リフレッシュするためにカフェ行くことがあります。だから外に出て、どこか行く場所が必要なのです。”
“長く滞在して仕事をしていても、罪悪感のない場所を探しています。”
スターバックスへ行く目的はなんですか?

価格に敏感なユーザーもいます
“アプリにお金を追加するとき、最低額があって、それより少ない金額を入金できない。”
“以前はアプリで注文していたが、お金を使いすぎる傾向があるので使うのをやめた”
スターバックスは有名ですが、特別ではありません
“ただコーヒーをピックアップするための手段です。”
“正直スターバックスは値段が高い、コーヒーの味も平均的です。”
ユーザーエクスペリエンスに関する不満
“人が混んでいることがあった。ちょっととても乱雑な感じでした。時々、音楽がうるさい。場所によっては音が大きすぎます。”
“ポイントに縛られたくないので、アプリは使っていません。”
04. 店舗観察調査
実際の店舗を観察し、ユーザーの店頭での体験やスタッフのオペレーションを調査しました。




Analysis and Synthesis
調査結果をフレームワークで分析し、インサイトを抽出しました。
競合他社と類似
スターバックスはパンデミック時、アプリやテイクアウトの利用を加速させました。効率化を重視し、接客の機会が減ることで、競合との差別化で弱まる可能性があります。

効率化が新たな障壁を生む
スターバックスは、単にコーヒーを買いに行く場所、仕事をする場所として利用するユーザーも多い。サービスやブランドは洗練されているが、サービスの複雑さや効率重視の姿勢は、顧客体験の障壁になることもあります。

カスタマージャーニーマップ

Key Findings
体験全体を通して、デジタル化による効率と、体験価値の間にギャップがあることが分かりました。
モバイル注文により人との接点が減少
アプリで先に注文する体験は、便利な一方、十分なサービスが受けられないと感じるお客様もいます。彼らはスターバックスに顧客サービスや店舗での接客も期待します。
“店にきたときに、今日の調子はどうですかと聞かれるのが好きです。でも、いつもあるわけではないので、言われた時は覚えています。”
アプリ注文増加による店舗体験への影響
モバイル注文の増加により店舗スタッフの負担が増えます。注文対応の遅れや人手不足を招き、店内業務や店での対応、顧客サービスがおろそかになることもあります。
スターバックスのサービスがコモディティ化し差別化が弱まる
パンデミックの際、スターバックスは他のカフェと同様にデジタルチャネルを拡大しました。マクドナルドやダンキンドーナツなども、モバイル注文やポイント制度を提供しています。ユーザーがシンプルなコーヒーを買うだけなら、スターバックスは他の店舗と変わらず、差別化が弱まる恐れがあります。
ユーザーは「効率」と「居場所」の両方を求めている
ユーザーは、コーヒーを手軽に買える利便性も求めています。しかし、だた買うだけでなく、リフレッシュの場、たまり場、仕事場として利用することも多く、家や仕事以外の多様な使い方が、パンデミック以前のサードプレイスの価値でした。しかし、テイクアウトに軸足を移すと、店内での体験が薄れてしまいます。
Solution
発見したインサイトをもとに、体験の改善を提案しました。
- どうしたらデジタル体験に人間的な接客を持ち込むことが出来るだろうか?
- どうしたら多様なお客様の店舗での体験をサポート出来るだろうか?
顧客と店の交流を強化し、デジタルホスピタリティを向上させる
デジタルによる効率化の中に、スターバックスらしい人とのつながりを再構築する。
• アプリと店舗体験を分断せず、一体のブランド体験として設計
• 効率化の中に人の存在や関係性を組み込む
• 顧客と店舗の接点を見直し、体験価値を設計
主な施策
デジタル接点の中に、店舗との関係や親しみを感じられる体験を組み込み、体験全体の質の向上を図りました。
1. 店舗スタッフとの接点可視化
注文したドリンクを担当するバリスタの情報を表示し、店舗との関係性を強化。
2. パーソナライズされた注文体験
過去の注文履歴や嗜好に基づき、ユーザーに適したメニューを提示し、スムーズな注文と満足度向上を支援。
3. 注文状況の可視化
ステータス表示や進行状況を直感的に理解できるUI設計により、待ち時間のストレスを軽減。
ユーザーシナリオ

Prototyping
このソリューションを検証するために、デジタル体験のプロトタイプを作成しました。
ワイヤーフレーム


UIスクリーン

特徴

Next Step
スタッフへのデプスインタビュー調査
スターバックスの従業員の作業プロセスや経験に関する洞察を調べ、顧客中心の体験を向上させるための従業員オペレーションの検討をさらに進める。
アプリのプロトタイプの詳細な検証
真のロイヤルティを獲得するために、ユーザーのアプリ体験をさらに改善する。
店舗エクスペリエンスのプロトタイプ開発
潜在的なターゲットグループの近くに、オフィスリソースを備えたコワーキングカフェスペースを設置してテストする。その他のエンターテインメント施設と提携したパイロット店舗の導入を促進する。